「なっ、」


「血はほとんど出てないですが打撲が多いですね」



そう言いながら布を血が出ている頬に当てる



何で膝枕なんか普通に出来るんだ、と疑問に思ったが話さなかった


女は敵ではない、と思ったから少なからず安心していた



「何で、助けた…」


暗がりでよく分からなかったが笑ったような気がした



「困ったときはお互いさまですよ。ましてやこんな怪我をされてるんだから」



俺の頭を優しく撫でるため、顔に熱が集まってくるのが分かった