ただ目立ちたい、という理由でやっていた暴走族。


狙われることが多かった十代




路地裏で意識が飛びそうなくらいの怪我を負って倒れていた



そのときゆっくりとした足音が聞こえた



もう、駄目だと思い目を閉じると





「大丈夫ですか?」



女の優しい声とともにふわっと身体に何かを掛けられた



「っ、くっ……」



抵抗しようにもそれだけの力はなく、そのままになっていた



「どうします?助けは――」


「いい、……」



助けは要らない、と分かった女は俺の頭を優しく持ち上げ、女の膝に置いた