ドアを開けて、一番に走ってきたのは、黒椿萌映。


「遅ーい!萌映たちは、もう三十分も前に入学式抜けてきたのに!」


萌映は、大輝の彼女である。


「たちって?」


「あたしも一緒に抜けたの。」


この声の主は、白城院眞捗。眞捗は、豹の彼女。


彼女たちは、俺がオンナであることを知らない。


「よし、これで揃ったな。」


「涼、遅くなってゴメン。」


「いいよ、時間は、まだあるから。」


彼、涼は、俺の一つ年上で、同じ暴走族所属している。俺がオンナであることは知らない。


「今日は、紹介したい奴がいるんだ。」