ラヴと2人の世界に入っていたアキが子ども達に気付くと、子ども達は目を輝かせながら妄想に耽っていた。



「…どうしたの?3人共」



アキがそう呟くと、子ども達は我に返る。




「いや、なんだ。兄弟が出来るっていいなって思って」


「妹にお兄ちゃんって呼ばれたら幸せ死にするよ〜♪」


「僕もお兄ちゃんになれるんですね」



ラヴと同じように3人が感動している事に気付いたアキは笑い出す。





「よかったね。素敵なお兄ちゃんが3人もいるのよ。あなたは幸せね」



アキはお腹を撫でながらそう呟いた。





翌日、産婦人科に行ったアキは自分のお腹に命が宿っている事を知らされた。





「きっとこの子は幸せ者になるね。お父さんお母さんに愛されて、3人のお兄ちゃんにも愛される幸せな子になるわ」


「そうですね。早くこの幸せな家庭を味わって欲しいです」



ラヴとアキはソファで寄り添いながら話していた。





「アキ。孤独で両親も知らず、愛されなかった存在の私の血を受け継いだ命を、この世に授かるなんて思ってもいませんでした。だから今、この上ないほど幸せなんですよ」



ラヴは寄り添いながら眠るアキに、優しく呟いた。





この子が生まれる時は必ず、私とアシュリー、サミュエルとレオン。

みんなで見守りますからね。




ラヴは愛すべき命が宿るアキのお腹を、優しく優しく撫で続けた。