「ラヴ、ラヴ!!」

「はい、何です?」



手招きするアキに歩み寄るラヴ。


そこはゲームセンターだった。




「欲しいぬいぐるみでもありましたか?」

「違うの、プリクラ撮ろう」



アキはラヴの腕を引っ張って中に入った。




「これは写真シールって奴ですね。施設の子ども達に貰った事があります」

「ラヴは撮った事ないの?」

「はい、ゲームセンターも初めてです」

「確かにラヴにゲーセンは似合わないかも」



プリクラを撮り終えた2人は、レストランへと向かった。




「今度は5人でも撮りたいね」



ニコニコしながら先程のプリクラを眺めるアキ。




「アキは写真が好きですね」


「うん。その時の素敵な思い出を形にしたいんだ。誰とどんな事をしたのか、自分で覚えてればいいんだけど、歳を取ると思い出って薄れていくものじゃない。だから忘れないように」


「私はアキとの思い出は何一つ忘れてませんよ」



ラヴはアキの手を握る。




「初めて出会った時の事も、喧嘩した事も、結婚式の事も、初めて1つになった日の事も。…あの時のアキは可愛すぎました」

「ラヴの変態!」

「照れなくていいです」




初めてラヴと体を重ねた日の事を思い出し、真っ赤になるアキを見ながらラヴは微笑んでいた。