Dearest

まず２人が始めに訪れた部屋はレオンの部屋。



レオンは毛布を蹴飛ばしてお腹を出しながら眠っていた。


ラヴは枕元にそっとプレゼントを置く。




「もう、風邪引くって言ってるのに」



アキはレオンに毛布を掛けるとレオンのおでこにキスをした。




「可愛い寝顔。…ずっとあたしの息子でいてね」



２人はレオンの部屋を出ると、サミュエルの部屋に向かった。



サミュエルはきちんと布団をきて静かに眠っていた。



「…サミュエルは赤ちゃんみたいね。可愛い」



アキが指をしゃぶりながら眠るサミュエルのおでこにもキスをすると、ラヴは枕元にプレゼントを置く。



規則正しいサミュエルの寝息を聞きながら、部屋を出た２人は最後にアシュリーの部屋へと足を運んだ。




アシュリーは、何やらブツブツと寝言を呟いている。




「……もう食べられねぇ…レオンは…バカだな…」



ラヴとアキは笑いたい気持ちを押し殺し、プレゼントを枕元に置いた。




「…ラヴ…アキ……」



いきなり名前を呟かれドキッとした２人は、物音が立たないように息をひそめて立ち止まる。




「……ありがと…な」



アシュリーはムニャムニャとそう呟くと、寝返りを打ちベッドから落ちた。


しかしアシュリーは起きない。




アキは転がっているアシュリーを抱き上げると、優しく抱きしめた。



「こちらこそありがとう、アシュリー」




ラヴとアキは柔らかく微笑むとアシュリーの部屋を出て、リビングへ向かった。