ヴァルキュリア イン キッチンⅡeternal

「この前なんだっけ、お前の同級生ってやつとホームパーティした時に、お前と仲良くなったって言ってたぞ」



『別に……そこまで親しくなったつもりはないんだけど……』




「別に名刺交換くらい普通だろ?」



「交換?! 一条さんの名刺も渡したんですか?」




 奈央は思わず声を荒げてしまい、ハッと我に返って口を噤む。



「まぁ、一応俺の生徒ってことになってるし」




 社会人なら名刺交換くらい常識だ。


 それなのに奈央の心はささくれ立っていた。




「もしかして、オニオンスープのレシピも……教えたんですか?」



「オニオンスープ? ああ、簡単にな……それがどうかしたのか?」




 頭を殴られたような感じがした。


 奈央は無意識に硬直して、瞬きも忘れて一点を見つめていた。




『どうして!? 私には教えてくれないのに!』