「一条さんと連名で参加するんです。コンテスト用のレシピも完成したし、それを早く見せたくてアルバンホテルに行ったんですけど……」



 自分で言っておきながら、再び紗矢子と一条の事を思い出してしまった。


 奈央はひとりで頭を左右に振って、余計な事を考えないように努めた。



「……戦乙女も色恋ごとになると戦力喪失ですか?」


「っ!」