本当のキミ

う゛…

階段上るの?

夏向が屋上に続いている階段を上ってるのを見て、
小さくため息をついた。

私、体力無いんだけど…

なかなか上らない私に気づいて
振り向いた。

「どうした?」

…体力無い…
なんて言えない…

『なんでも…すぐ行くわ。』

進まない足を上に動かし
階段を上り始めた。

今いるのは一階…
屋上は…5階…


まさか、屋上まで行かないよね?


二階までで、少し息が上がってる私に
五階まで上らせるわけないわよね?