本当のキミ

【菫side】

告白が終わって、横を向くと

少し遠くにあいつを見つけた。


…?

何かを探してる?

私は一瞬ためらったけど
夏向に近づいて行った。

…こんなに近いのに気付いてない……

私は背の高い夏向を見上げながら

『何してるの?…』

と一言吐いた。

そして、ぱっとこっちを見て

「うわっ!」

私が予想してなかったほど驚いて大きな声を上げた。
び、びっくりした。

くすっ…
驚き方に思わず笑ってしまった。

はっ!
  
笑って……る…

それを表情に出さないようにあわてて
バカにしたように

『つけてきたの?』

といった。