本当のキミ

校舎裏に連れられ、
やっと腕を解放された。

まだ、握られてるような感覚が残ってる。


少し腕をさすって
菅原君のほうをみる。

その途端に私から目をそらし、
おもむろに話し出した。

「あの…」

まあ、大体予想つきますけど…
なんでか告白ならよくされる。

普通なんだろうけどね、
みんなされてるんでしょ…


私はドキドキしているふりをしながら

『な…に?』

小さく言ってみた。

すると、覚悟を決めたようにこちらを向き

「俺…おまえのことが好きだ!」

勢いよく、叫んだ。


私は驚いているふりをしながら
菅原君の顔を見つめていた。

確かに整ってるけど…
昨日“彼”を見たからかな?


大したことなく見える…