本当のキミ

変な想像してやがる…

『おまえキモい…』

小さくそういいながら
悠真からトングを奪い貸した。

『お前が期待してることなんてなんもねーよ!』

はっきり言うと、面白くなさそうに
ちぇーっと言って
「じゃあ、なんであんなとこいたんだよ!」

…いまそれ考えてたんだよなぁ、
何て言おう

考えていると
「あっれー黙っちゃってー!やっぱなんかあんだなー!」

ほれほれーとか言いながらつついてくる、
何だこいつは!

やっと盛り付けが終わって
悠真を押しのけながら
あいている席に着くと
当然のように前の席に座り

「なんだよー!何があったんだよ!」

しつこく聞いてくる…
思い出しちまうだろうが…
昨日のことと思うと2つのことが思い浮かぶ
菫のこと…

姉ちゃんのこと…
『色々だよ…』

思い出してしまった俺は
たぶんまたつらそうに言ってたんだと思う

「…わかったよ……わりぃ…」

何かを察して引き下がった。