本当のキミ

『し…真実って…?』

振りほどいて聞かなければ良かったんだけど、
私の知らない‘かのんちゃん’がいるのかと思うと落ち着かなかった。

振り向くと
女の子は少しニヤリと笑い口を開いた。

「そ、真実。かのんちゃんがあなたの事本当はどう思ってるか。」

ドキッ…

私の……こと………?

「私たち、聞いちゃったの。かのんちゃんが先生に言ってるのを。」

私が何も言う前に女の子は話し出した。

私は黙って聞いていた。

「あなたといるの、もういやだって。」

…………………

へ…?

なにいってるの…、この子。


『そんなわけないでしょっ…!かのんちゃんが…っ…そんな話なら聞かないから!』

急に馬鹿らしく思えて
体の向きをくるりと変えて彼女たちから離れだすと

「子守に疲れたって言ってたのよ!」

背中ごしにそんな言葉が聞こえた。

ピクッ……

“子守につかれた”


どこかで似たような言葉を聞いたことがある…

違う、


 見たこと ある言葉なんだ。


お母さんの手紙で。


“育てるのに疲れてしまいました。”



そんなフレーズが頭をよぎった。