本当のキミ

言おうとしてはいるけれど…
どこから話せばいいんだろう…


話さなくちゃいけないことが多すぎる。


『長くなっちゃうんだけど…いい?』

俯きながらそういうと

「何も気にするなっゆっくり話せって!」

優しい声が降ってきた。

ゆっくりうなずき大きく息を吸った。


『まず…ね。私、児童養護施設に住んでるの。』

私の手の上にのっている夏向の手がピクリと動くのが分かった。















『お母さんに、捨てられたの……』