本当のキミ

一瞬、押しのけられたと思ったけど

違った。

手を抜いて
私を抱きしめ返した。

肩が震えてる。

彼の言葉が、ストレートで不器用だったのは、愛が有限だと知っているから。
言葉を選んだら、消えそうな気がしたんだ。

私と同じで
全然違う。

私は、こんなふうにゆがんでしまったけど…

夏向はこんなにも…きれいな心で、誰にもそんな思いをさせたくない、そう思ったんだ。


教えてくれて、ありがとう。
こんな思いを、愛情を…水姫のものとも違う。
人それぞれ、愛し方が違うんだ。

夏向が、好きだよ。