本当のキミ

『え…』

今、何が…?
急に顔を無理やり向けさせられて…

えっと…夏向の顔が近くにあって…

そのあと、唇に…


………………
……………………

『き…キス?』

「…んなっ!」

夏向の方を向くと、私よりびっくりしてんじゃないかって思う。

夏向の顔がみるみる内に赤くなっていく。

「俺…何して…」
『わ、私が聞きたいわよ!っていうかこれ、はたから見たらレズビアンよ!』

「わりぃ…」

自分でもなにが起きたかわかってないらしい…

『なんで、あんな…コトしたのよ。』

小さな声で聞いてみた。

「お前…怖がってたろ…?押さえてやりたくて…」

『…』

怖がってんの、わかっちゃったんだ…

「もっと、頼ってくれよ。頼りがいあるとは言えないかもだけどさ…なんかできることあると、おもうんだ。」

『だからって…キ…ㇲ…しなくっても…』

「あぐ…いや、それはだから…そのう…ついっつーか…」

…沈黙が流れた。

「わ、わるかった…!今、頭んなか混乱してんだ…か、考えさしてくれ!」

そう言ったと思うと、

ダダダっとお弁当を包んで教室から出て行ってしまった。