本当のキミ

「いって、ねぇの?」

ふいに、夏向が言った。

『は、春奈先輩!!何いってるんですか!?』

恐る恐る水姫の方を見ると、

『へ…?』

見たこともない悲しそうな顔をしていた。

『み、水姫…』
「………のに…」
『え?』
「なんで、言ってくれないの?!ずっと待ってるのに…」

水姫の目には涙が浮かんでいる。

水姫…気づいて…

『どこまで気づいてたの…?』

「隠し事…してるって…なんで?言って欲しかった…のに…こんな形で知りたくなかった!」

『みずっ…あ…』

ガラッ!

勢いよく扉を開けて水姫が出て行った。

水姫…!