なんて、自惚れてはいけない。



相手は琴音だ。



「ヒョウって、なに?」

「あ!?」

「何でドキドキするの?」

「んなこと知るか…」

「昨日から、ヒョウが心配すぎて苦しいよ」



俺の方が苦しいっつーの!!



いっそ、このまま襲っちまうか。



だから部屋に入れたくなかったのに…。



キスくらい…ダメ?



「熱、下がった?」

「ん!?あ、あぁ…たぶん…」

「よかった~」



まだ体は熱い。



だけど、琴音が心配するのは勘弁願いたい。



俺をどうするつもりだ?



こっちを見上げ、ニコニコと…。



頭、おかしくなりそ…。



「看病したから、ご褒美に撫でて?」

「はぁ!?」

「いいじゃん、ちょっとぐらい…」

「頼んでねぇし。水持ってきただけが看病だって?笑わせんな、アホ」

「お昼にニンジン食べたし!!」

「…………」

「残さないで全部食べたよ…?ちょっとだけ…撫でてくれてもいいじゃんか…」



カワイすぎる琴音の頭を撫でてしまった。