それに、いつもはお兄ちゃんのお世話しかしないタマキさんが、あたしに給仕なんて。



すっごく違和感!!



「いただきまぁす」

「やっぱり食べるんだ…」

「腹減ったからな」

「あははっ、タマキさんらしい」

「おっ、うめぇじゃん」



タマキさんのオムライスには、ケチャップで『お嬢様をよろしくお願いします。門限は夕方6時です』と、細かい字で書いてあった。



ヒョウが小細工…。



「ご飯食べたかな?」

「さぁな」

「青柳って、いつ食べてるの?」

「わかんねぇ。アイツ、メシ食ってんのか?」

「タマキさんも知らなかったのか…」

「アイツの部屋も、全く生活感ねぇしな」



知らないもん。



入れてくれないから…。



興味はあるけど、この前忠告されたし。



「嬢ちゃん、何時に帰るんだ?」

「夕方までには帰る予定だよ」

「行く場所は?」

「映画見て~、後は先輩にお任せ」



デートがしてみたかっただけだから、よくわからない。