野獣な執事とワンコお嬢様

ひたすら暗い顔の琴音は、まだ何もない部屋で泣きそうになってる。



「この辺にソファーか?」

「うん…」

「テレビはあんまり見ねぇけど、デカいのがいいよな」

「そうかもね…」

「あっ、この部屋見たか?衣装部屋らしい」



もう涙がこぼれそうだ。



そんなに俺と離れたくないわけ?



「ヒョウはあたしの執事だもん!!」

「知ってっけど…?」

「出て行かないで!!主人命令だよぉ~…」



必死すぎてカワイイ…。



こういう琴音、好きだな…。



俺のワンコ。



「龍馬様の指示で、使用人雇うことになったから」

「なんで!?そういうのはやんないって…」

「まぁ、有栖川家のメイドさんを日替わりで派遣って感じになるわけ。俺、龍馬様に逆らえねぇし」

「あたしっ…耐えられないかも…離れたくない…」



わかってるっつーの。



俺だってこんな条件のある家、龍馬様の指示でもヤダ。



普通なら拒否決定に決まってんだろ?