【琴音】



信じらんないっ!!



あたしを放置して自分はどっかのお嬢様のお世話なんて!!



「2号がいないと仕事進まない~…」

「お兄ちゃんの権限で戻せないの!?」

「だって龍馬さん直々の仕事だもん…。2号の雇い主は父上だからムリ~」

「あたし、頭おかしくなりそう」

「琴音…?」

「もうイヤ。あたし以外がヒョウのお嬢様なんて…そんなの絶対許さないから!!」



ってことで、お仕事休み続きの今日。



直接文句言いに来ちゃったもん。



「パパのバカ!!」

「琴音、ここは会社なんだけどね?」

「帰ってくるの夜中だって聞いたから。顔見て文句言わなきゃ気が済まなかったの」

「そうかもしれないけど…一応パパにも社会的な威厳というものがあるんだがね…」

「だったらヒョウを返してよね」

「あははっ。いいじゃないか、少し離れるくらい」



話にならなかった…。



ママがいる家に戻ると、ママは犬と戯れてて。



きっとどっからか拾ってきたんだろうな…。