目の前に座ったルークは、あのお嬢の話を始めた。



「カワイイですよね、お嬢様…」

「いや、全く」

「えっ…カワイイじゃないですか!!」

「できればこんな面倒なことをさっさと終わらせて、自分のお嬢様のとこに帰りたいんですが」

「お嬢様がいらっしゃるんですか…」



泣いてんじゃねぇかな?



寝坊しないで仕事はちゃんと行ってるよな?



そばにいないと心配だ…。



「カレン様に嫌われてる理由はなんなんですか?」

「わからないんです…。私なんかいらないんでしょうから…だからあなたを呼んだり…」

「よくわかりませんけど、面倒はごめんです」

「すみません…。しばらくお嬢様におつきあいください」



どうやら、あっちが俺を指名したのは、親の会社のパーティの写真で俺を見たかららしい。



マジで面倒はごめんだ!!



嫌われてでもいいから早く帰りたい…。



寝る前に琴音にメールだけを入れて目を閉じた。



ケータイが鳴ってたのに、俺は夢の中…。



私が使えたいのは…あなただけです、お嬢様…。