野獣な執事とワンコお嬢様

出発は冬休みの1日前になった。



先に荷物をあっちの有栖川家に送り、必要なものもまとめた。



後は行くだけ。



「コーヒーです、雪乃さん」

「ありがとう。琴音は?ってかタマキは!?」

「お嬢様はご学友と電話で盛り上がってるようです。タマキさんは龍蔵様と仲良く二日酔いに苦しんでおられますよ」

「タマキらし~」



出発前に少しでもタマキさんに休んでもらって、後を任せたい。



やれることはやっとこう。



「すごいよね、2号くん。新薬の開発?」

「いえ、その前の段階です。以前やっていたのはまた別の研究でしたし」

「好きなことできて、楽しそうだね」

「雪乃さんは大学で…」

「考古学だよ。昔の植物とか、興味ない?」

「それはおもしろそうですね」

「ってか、2号くんの専門分野ってなに?」

「いろいろと追求するのが好きなだけで、専門は特に。基本的にハマれば何でもやりますよ」

「うわぁ~…、本気で天才じゃん」



雪乃さんとの話は楽しかった。