野獣な執事とワンコお嬢様

それを言えば、琴音は泣いてしまう。



わかってるのに。



何なんだ、この気持ち…。



「今日、ヒョウの部屋に行ってもいい?」

「別に構わねぇけど…」

「じゃあ行くね」



笑ってるつもりか?



笑えてないなんて、琴音はわかってるのか?



こんなんじゃダメだな…。



今日、教授に断りの電話をして、ちゃんと諦めよう。



そう決意して迎えた夜。



仕事が終わる前、琴音は部屋にやってきた。



1日の日誌、終了。



今からはフリータイム。



テレビを見てる琴音を放置して、シャワーを浴びた。



今日に限って、何で寝ねぇんだよ…。



首からタオルを下げ、冷蔵庫から出した水をゴクゴク。



「なんか飲むか?」

「いらないから早く来て?」



ベッドに座る琴音に近づくと、ギュッと抱きつかれた。



久しぶりの感覚…。



「我慢する…」

「は?何を?」

「クリスマスも、年越しも…」

「だから何を我慢すんだって聞いてんだけど」

「いってらっしゃい、ヒョウ…」



えっ…?