野獣な執事とワンコお嬢様

じんわり汗ばんだ顔。



あんな直射日光の当たるとこで昼寝なんかするからじゃねぇか。



やっぱり琴音は琴音で。



キッチンから水を持ってきた。



「起きてください、お嬢様」

「ヒョウ…?」

「帰ってから何かお飲みになりましたか?」

「なにも…」

「脱水になられたら困ります。水分をとってください」

「ヒョウ…もう嫌いなの?」



ジワッと涙が溜まる目。



差し出した水を受け取るどころか、起きあがる気配もなくて。



イジメすぎたかと思うけど…この弱虫が。



「今はそんなことどうでもいいので。水を飲んでください」

「よくないっ…。もうヤダぁ…」



ポロポロ泣き出してしまった。



だけど俺だって怒ってるわけ。



「置いときますから飲んでくださいね」



そう言って部屋を出た。



よし、放置。



仕事をするため、キッチンに向かう途中、アゲハに遭遇。



「何があったか知らないけど、許してやれば?兄ちゃん」



盗聴しやがったな…。