野獣な執事とワンコお嬢様

【ヒョウ】



あのわからんワンコは放置だ。



甘やかしたりしねぇからな。



「琴音ちゃん、本当に来ないね…」

「知るか」

「家に帰ったのかもよ?いいの?ひとりで帰らせて」

「よくねぇよ。だからアゲハがいんだ」

「転校してきたっていう弟くんかぁ~。女の子たちが騒いでるね、王子様って」

「どこが王子だよ」

「ヒョウは王様だって~。兄弟揃って王室だね」



何かあればアゲハが動く。



琴音の護衛はアゲハの仕事だ。



たぶん琴音の制服やら持ち物やらに細工してるだろうし。



アイツがちゃんと仕事をしないわけがない。



「琴音にGPSなんて当たり前だろうしな」

「他は?」

「たぶん盗聴器」

「そんなもんあるなら、ヒョウも下手なことできないね~」

「ある場所なら大体わかってるから対処できる」



余計な盗聴なんかしやがったらすぐに国に返してやる。



さすがにモニターは着けられてねぇだろうし。



私服には出かける時以外つけるなと念を押しといたから。