【琴音】



ドキドキしながらヒョウの部屋へ向かう。



夜の約束…。



ヒョウの部屋に行けるってだけでウキウキして。



だけどヒョウは痛いことするってぇ~…。



「嬢ちゃん、変な顔してどうした?」

「タマキさん!!別に変な顔なんかしてないですよぉ~…」

「あれ?なんでここにいるんだ?しかもパジャマ姿で」

「ヒョウのお部屋で寝るの」

「欲望まみれだな、あの獣め。俺も女に会いに行くかなぁ~」



タマキさんに彼女がいるのは知ってたけど。



どこの誰なのか、全く知らない。



「タマキさんの彼女って、どんな人?」

「普通のOL」

「いくつ?」

「24。俺の6コ下だからな」

「タマキさんって三十路だったの!?」

「悪いかよ。俺だってそれなりにいい歳なんだからな」



もっと若いかと思ってた…。



だけどタマキさん、お兄ちゃんの執事になって4年だもんね。



そりゃあそれなりの歳か…。



「青柳に泣かされんなよ?」

「うん、おやすみなさい」

「あいよ~」



さぁ、ヒョウの部屋に行こう。