野獣な執事とワンコお嬢様

久しぶりに入った教室にはジョーがいた。



「ラブラブ~」

「っせぇよ」

「夏休み終わっちゃったね~」



他愛もない話をした後、琴音と向かった図書室。



誰もいないし、ゆっくりできそうだ。



いちばん奥の、入り口からは死角になる場所。



「ヒョウ、あの本取って?」

「ん」

「ありがとう」



床にペタンと座り、星の本を読み出した琴音。



星なんか興味あんのか?



俺は近くにあった物理の本を手に、琴音の隣に座る。



パラパラめくれば、勝手に頭に入ってくる内容。



「ねぇ…」

「ん~?」

「それって読んでるの?それともめくってるだけ?」

「読んでる」

「速読ってヤツ?」

「ん~」



なんだか初歩的な内容でおもしろくない。



違う本を探し、分厚い科学の本を見つけた。



俺が知ってるヤツが書いた本で。



「全く意味がわからない…」

「だろうな」

「おもしろいの?」

「おもしれぇ」



たまにはこんな時間もいいもんだ。