野獣な執事とワンコお嬢様

目の前に来たヒョウは、なにも言わずあたしの腰に手を回した。



「似合うじゃねぇか」

「なっ!?ちょっと…」

「琴音のくせに、恥ずかしいわけ?」

「パパとママがいるのに…」

「今日はいいんだよ。琴音は俺の婚約者ってことになってるし」

「ウソっ…」

「あえて紹介はしねぇけど。婚約者を褒めてなにが悪い?」



意地悪な顔っ!!



ヒョウって、執事じゃない時は本当に意地悪…。



恥ずかしすぎて顔が熱いよ。



のぼせそうなくらい。



それから、お兄ちゃんの誕生日を祝った。



知り合いとか会社関係の人が、お兄ちゃんにプレゼントをたくさん持ってきて。



「ごめん!!遅れたっ!!」

「遅い、雪乃」

「ごめんってば~…」



雪乃さんもやってきて、お兄ちゃんは満足そうだった。



あたしも誕生日が近いからって、たくさんプレゼントをもらったけど…。



よく知らない人ばっかりで、なんだかあんまり嬉しくない。



上っ面だけ祝われたって…。