夕方からのパーティに向け、夏休みの宿題を終わらせてから一眠り。



何時に帰れるかわからないから寝とこ~。



お昼寝から目覚めたのは、タマキさんの声で。



「起きろ、琴音」

「まだ寝る…」

「あ?さっさと起きねぇと、髪の毛モッサモサのまま連れてくけどいいのか?」

「起きますぅ~…。あれ、ヒョウは?」

「もうとっくに会場行ってる。ほら、ドレス持ってきたぞ」



タマキさんの手にはカワイイドレス。



真っ赤なバルーン形の。



「こんな色着たことない…」

「青柳が選んだんだから着てやれ」

「似合わないかもぉ~…」



形はカワイイんだけど、色が…。



あたしが着たら幼く見えないかな…。



「着るだけ着てみる…」

「これくらい派手でも平気だろ。一応お前も誕生日らしいしな」

「あたしのはお兄ちゃんのついでだもん」

「カワイくしてやるから着てみろ」



あたしだったら淡い色を選んでた。



赤なんか似合うかな…。



バスルームで着替え、遠慮がちにタマキさんに見せた。