今日はお兄ちゃんの誕生日パーティがある日。



もちろん、あたしも出席。



「琴音、ヒョウは今日お前の執事から外すよ」

「えっ!?なんで!?」

「ヒョウには他のことをしてもらうからね」

「他のこと?」

「将来は龍蔵の右腕だからね。龍蔵についてもらう。執事ではなく、秘書として」



へっ…?



ヒョウって、将来が決まってたの?



まさかの秘書?



だからこの前のパーティの時もタマキさんよりヒョウの方がいいって言ったんだ…。



「じゃあタマキさんが?」

「お前にはアゲハをそばに置くから」

「アイツ嫌い…」

「琴音を誘拐したのも、パパの指示だ。そう嫌ってやるな」



ヒョウに痛いことしたもん…。



あたしの腕にだって、手錠の痕が残ってるし…。



「お嬢様のお支度はタマキさんにお願いいたしましたので」

「むぅぅぅぅ~…」

「キレイにしてもらってくださいね。期待しております」



ヒョウにそんなこと言われると…。



がんばっちゃいたくなる。