野獣な執事とワンコお嬢様

龍馬様に頭を下げ、アゲハと部屋を出る。



ドアを閉めたらまず蹴る。



「痛いよ~…」

「手荒なマネしやがって。おかげで琴音を探すのに時間がかかっただろ」

「俺のせいじゃないよ?弱い兄ちゃんが悪い」

「まさかお前まで来るとは…。なにしに来たんだ?」

「兄ちゃんに会いに!!」

「お前、マジメにやってるんだろうな?」

「ダディー怖いもん。日本語、完璧マスターしたでしょ?」



そう言われるとそうだな…。



まぁ、コイツにできないことはなさそうだし。



アゲハは龍馬様のボディーガードとして雇われてるわけで。



恐ろしい弟だ…。



ちゃんとした名前も戸籍すら持たなかったアゲハを養子にして、名前を与えたのはオヤジだ。



『背中にアゲハチョウのタトゥーがあるから』



それが由来らしいけど。



女装が得意だしな…。



「観光行きたいよ、兄ちゃん」

「お前にかまってるヒマなんかねぇから」

「確かに琴音は手がかかりそうだね~」



その琴音だ。