不遜な蜜月


(告白して、結局・・・・・・)


幼い頃の自分を思い出す。

両親と握った手が、するりと離れていく感覚。


「・・・・・・玲奈、ホントに泣きそうだ・・・・・・」

「え、嘘!? む、胸貸そうか?」


普通、男が女に言う台詞のような気がする。


「いらない。・・・・・・しばらく、ひとりにしてくれ」


ソファーに倒れ込み、玲奈が出ていく足音に意識を集中させる。

あの夜と同じことを言われたのに、あの夜とは違う結果。

これこそ過ちだ。

取り返しもつかないくらいの、過ち。


「俺、何を間違えたんだろ・・・・・・」


行動のすべてが正しかったわけじゃないことくらい、わかってる。

けれど、すべてが間違ってもいないはずだ。


「・・・・・・なんか、疲れたな」


追いかけるべきだったのかもしれない。