「・・・・・・外まで送ります」
「け、結構です」
彩子があからさまに嫌そうな顔をするので、一臣は仕方なく引き下がることにした。
「工藤、帰るぞ。金森くんはどうした?」
まるですれ違うように、理人が病室から出てきた。
「先に帰りました」
「帰った? そうか。彼女には、また改めて礼をしよう」
理人は少しだけ病室を振り返ると、すぐに前を向いた。
「明日はいつもより早く帰るから、スケジュールを調整しておけ」
「わかりました」
明日も来ると、彼女に告げたのだ。
明日は晴れるといいのだが。
そんなことを思いながら、理人は病院を後にした。
―――・・・・・・。
翌日も、変わらず雨だった。
雨足は強くなったり弱くなったりと、止む気配がない。


