不遜な蜜月


理人に気持ちを求めるのは酷だ。

好きでもない相手と、妊娠させたという責任感の下、結婚するのだから。

でも、真緒は彼が好きだと自覚した。

この気持ちを押し隠したままではいられない。

いつかはバレてしまう。

いつかは気持ちを求めてしまう。


それは嫌。

好きになってなんて、言えない。

困らせてしまう。

迷惑になる。


「私、どうしたいんだろう・・・・・・?」


涙が流れた。

自分の気持ちがグチャグチャで、訳がわからない。


「妊娠なんて、しなければよかった・・・・・・っ」


あの夜さえなければ。

産むと言わなければ。

こんなにも苦しい思い、しなくてすんだのに。


「うっ・・・・・・」


道端にしゃがみ込み、真緒は荒い息を繰り返す。