不遜な蜜月


「・・・・・・うん」


涙を飲み込み、美紗は笑う。

多分、泣くのは今じゃない。

泣くべき時まで、涙は取っておこう。

それに、その時は近いような気がする。

ただの勘だけれど―――。










―――・・・・・・。

視界が揺れて、気持ち悪い。

生理の時に起こる貧血は、まさにこんな感じ。

横になっても天井がぐるぐる回って、全然楽にならないのだ。


(吐きそう・・・・・・)


美紗の言葉が、頭の中で繰り返される。


責任感。

好きでもない相手と結婚。

可哀相。


脳裏でよぎる。

本当は、結婚しない方がいいんじゃないか、って。

理人が好き。

でも、好きなのは自分だけ。

向こうからしたら、この結婚は不可抗力みたいなもので。

自分がいなければ、きっと彼は別の誰かと結婚するはずで。