「さすがにクリスマスイブ。予約で満席だそうだ」
ドアが開いて、冬の冷たい風に身が竦む。
「作りましょうか?」
「・・・・・・」
「いえ、別に外食でなくとも、と思っただけで・・・・・・」
真緒は視線を泳がせ、理人の反応を待つ。
迷惑だったかもしれない。
そう思うと、理人を見れない。
「・・・・・・材料がない」
「え?」
「うちの冷蔵庫には、まともな食材がない」
「・・・・・・買いに行けば、いいのでは?」
「・・・・・・あぁ、そうか」
理人は納得したように頷き、車はまた、走り出した。
オムライスにハンバーグにエビフライ。
まるでお子様ランチでも作っているみたいな気分。
「ひき肉、このくらいでいいのか?」
真緒はマスクをして、理人宅のキッチンに立っていた。


