不遜な蜜月


理人の問いに、ふたりは苦笑する。


「仲の良い姉妹なんですよ。菜緒は、真緒がとても大事だから」


真緒は昔から、なんでも笑顔で我慢する子だと、菜摘は語るように話す。

外でも、家でも、真緒は笑顔で我が儘を胸に押し込む。

それを見透かすのは、いつだって菜緒だった。

可愛い妹。

優しい妹。

菜緒にも大事な人ができた。

大事な息子もいる。

でも、妹が大事なのは変わらない。


「・・・・・・俺は、兄弟がいないのでわかりませんが、いいですね」

「いい子ですよ。菜緒も、真緒も」


ふたりの姉妹が育った家。

あたたかい、家族。

自分も持っていたはずの家族なのに、どうしてこんなにも違うんだろうか。


(・・・・・・)


不安になる。

彼女と結婚して、自分は本当に家族になれるのだろうか?