不遜な蜜月


真緒も断ればいいだろうに。


「わざわざ来なくても・・・・・・」


そう言いつつ、何やら妙な感覚だ。

理人は顔を洗い、スッキリした気持ちでキッチンへと向かう。


「コーヒー・・・・・・は止めておくか」


真緒のつわりを思い出し、理人は冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターを取り出す。

冷たい水で喉を潤し、シャワーを浴びる時間があるかどうか時計を見る。


「浴びて来るか」


シャワーの間に考えよう。

目覚めた彼女にかける、最初の一言を。










「・・・・・・ん・・・・・・」


寝返りを打ち、布団を肩まで引っ張る。

まだ起きたくないけれど、起きなきゃいけない。

目を擦りながら、携帯を探す。


(あ・・・・・・そっか。自分の家じゃないんだった)