不遜な蜜月


目を閉じ、耳で肌で、理人を感じると、なんだか安心できるような気がした。

本人が起きていたら、絶対にできないな、と真緒は笑う。


「・・・・・・帰ろう」


名残惜しげに理人から離れようとした瞬間、背中に腕が回ってきた。

もしかして、起きたのだろうか?


「・・・・・・寝てる」


恐る恐る見てみるが、瞼は完全に閉じられている。

真緒は安堵し、とりあえず腕を離そうと思った。


「あ・・・・・・!」


まるで逃がさないとでも言うかのように、理人に抱きしめられた。

一瞬、自分がどうなったのかわからなかったが、状況を理解して頬が熱くなる。


「しゃ、社長? 離してください」


起こそうと思って声をかけるが、寝顔を見ると、つい声が小さくなってしまう。


「・・・・・・どうしよう」