不遜な蜜月


楓が微笑み、ウエイターに追加でオーダーを済ませる。


「つわりは大変でしょう? 食べれるのなら、食べないと」


他にも食べれそうなものがあるなら、と楓がメニューに目を通す。


「ありがとうございます・・・・・・」

「いいのよ」


本当に優しく、楓が笑う。

真緒は運ばれてきたアイスを、スプーンで一口すくう。

このふたりが、理人の家族―――。


「大丈夫か?」

「え? あ、はい」


理人が気遣うような視線を向けるので、真緒は慌てて笑い返す。

自分は、彼と“家族”になれるのだろうか?


「・・・・・・」


それはなんだか、高望みのように思えて―――。


「理人をどうぞ、よろしくね? 真緒さん」

「は、はい」

「理人も、あまり真緒さんを困らせないようにね? 今はとても大変なの。精神的にも、肉体的にも」