「・・・・・・この、リンゴのアイスクリームを」
冬だが室内は暖房が効いているし、冷たいアイスはむしろ体の温度を適度に下げてくれそう。
「ふふ。ここはデザートも美味しいのよね」
楓もメニューを閉じ、やって来たウエイターに注文を済ます。
理人や聡志も慣れた様子で注文を済ませ、ウエイターはメニューを回収して個室から出ていく。
真緒は落ち着かなくて、視線を上げれずにいた。
「真緒さんは―――」
「は、はいっ」
聡志に名を呼ばれ、真緒は条件反射のような返事をしてしまう。
「ははっ。そこまで緊張しなくても大丈夫だよ」
聡志が明朗に笑うので、真緒は顔が赤くなる。
「何か困ったことがあれば、いつでも私達を頼ってくれ」
「そうね。遠慮なんてしなくていいのよ? 理人は鈍感だし、頼みにくいこともあるだろうから」


