不遜な蜜月


もちろん、会ってすぐそんな無慈悲なことを言われるとは思っていないが、緊張は増大していくばかり。


「さぁ、ふたり共座って」


優しく女性は笑い、ふたりを座るよう促す。


(社長のお祖母さん、よね?)


想像と違った。

上品で美しい姿は、会長の妻、そして理人の祖母、と真緒を納得させた。

だが、もっといかにも厳しそう、という女性を想像していたので、正直、驚いた。


「まずは、自己紹介をしましょう? 夫のことは知っていても、私のことはわからないものね」


女性は、真緒にゆっくりと頭を下げた。


「理人の祖母の、楓と言います。よろしくお願いしますね」

「あ、はい。こちらこそ、よろしくお願いします」


真緒も慌てて、頭を下げる。

雰囲気もだが、口調も柔らかい人だ。

少しだけ、肩から力が抜ける。