つわりが未だ軽くならない真緒を気遣って、彩子は最近、晩ご飯をよく作りに来てくれる。
「いつも、ありがとう」
「ひとりで食べるより、誰かと食べた方が楽しいだけよ」
上着を脱ぎ、彩子は慣れた様子でキッチンへ向かう。
真緒は服をタンスに戻そうと、畳みはじめる。
「・・・・・・」
明日のことを考えると、知らぬうちに肩に力が入る。
緊張するのは仕方ない。
会長は何となく知っているが、その妻―――理人の祖母とはどんな人なのだろう?
(やっぱり、厳しい人なのかしら?)
あの理人を育てたのだから、厳しい人のような気がする。
それを考えると、また肩に力が入ってしまう。
服を畳みながら、真緒はまた、小さなため息をついた。


