不遜な蜜月


真緒がふたりの顔を交互に見る。


「話は終わったわ」

「そうなの?」


菜緒は立ち上がり、キッチンへ向かう。


「あの、社長・・・・・・」


うまくいったのだろうか?

理人を見れば、笑っていた。


「姉さん。・・・・・・ありがとう」


キッチンに顔を出せば、姉は優しい笑顔を返してくれた。


「許したわけじゃないわ。本当は反対したいの」


真緒と遼太郎の飲み物を用意しながら、菜緒は話続ける。


「でも、私はあんたの味方だ、って言っちゃったんだもの。仕方なくよ、仕方なく」

「・・・・・・うん」


姉の言葉に、泣きたくなった。


「お母さん、ケーキ!」

「はいはい。真緒、これ持ってって」


白い皿に乗ったチョコレートケーキ。

少し吐き気を飲み込んで、真緒は皿を受け取った。