「・・・・・・」
理人の答えに、菜緒は小さく肩を落とした。
「幸せにできますか? って聞いたら、できます、って答えるしかないもの」
「・・・・・・」
そう、理人でさえ予想できる質問をいくらしたところで意味はない。
矢継ぎ早な質問も、ただの情報でしかない。
必要なのは感情―――心だ。
決して目では見ることができないそれを、菜緒は質問の“答え”として見たかった。
「あなたが妹を幸せにできるかどうかなんて、私にはわからない。泣かせないとも言い切れないし、苦労をかけない、とも言い切れない」
未来は不透明だから、それは仕方のないこと。
「あなたの答えには満足したわ。けど、やっぱり私は反対したいの」
結婚すれば楽になることはたくさんあるし、世間体を気にする必要もない。
けれど、一度突き放した相手で、互いに望んだ結果ではない。


