不遜な蜜月


定期検診は大事だと、姉からも母親からも言われている。


「はぁ・・・・・・」


明日のことを思うと、正直不安しかないが、なるようになるだろう。

そう自分に言い聞かせて、真緒は暗い気持ちを振り払うことにした。










―――翌日。

真緒が産婦人科へ赴く午前中。

理人は自宅のマンションで書類を広げていた。

本来ならば休日なのだが、休日だからといって出かけたりするような性格でもないので、大抵することは会社と変わらない。


「・・・・・・見積もりが甘いな」


パラパラと書類をめくり、気になったものは後で読み直すため、別にしておく。


「!」


集中する理人の耳に、携帯の騒がしい音が届く。


「はい」

『おはようございます、社長』


電話の主は、一臣だった。

淡々とした挨拶には、最早慣れっこだ。