不遜な蜜月


うまくいけばいい。

けど、それは難しいだろうな、とどこか他人事のようにも思っている。


「お姉さんが言ってるのは、まぁ正論なのよね。反対するのもわかる」

「・・・・・・」

「そんな目で見ないでよ」


恨むような真緒の視線に、彩子は気にした様子もなく笑い返す。


「社長が素直に結婚します、って最初に言ってくれてれば、こんな面倒なことにはならなかったのよねぇ」

「・・・・・・」


真緒には、何も言えない。

悪いのは社長だ、と姉も彩子も言う。

けれど、真緒の心はふたりに賛同できないでいた。


(好きじゃないのよ。好きじゃないのに・・・・・・)


自分の人生は、大きく変わった。

結婚なんて考えてもいなかったし、妊娠なんて尚更だ。

でも、それは理人も同じことだろう。

彼も結婚を考えていなかったかもしれない。