このままでは埒が明かない。 「じゃあ、ジャンケンで決めましょう」 「挑むところだ」 各々睨み合う四人。 それを端から温かい目で見つめる焔美。 「ホム美さんも参加してくださいよ」 「だってお姉さん、関係無いもん」 霞に言われても、焔美はニコッと笑って首を振るだけ。 どうやら、彼女はただ単に霞に連れてこられただけらしい。 敵は少ないに越したことはない。 自分を信じ、右手に力を込める。 「じゃーんけーん――」 霞の合図で、四人は手を振り上げた。