……ちゅっと、唇が離れると。
彩音は顔を真っ赤にしていた。



そんな彩音がかわいくて、愛おしくて。
ーーーもう一回、今度はオレから、彩音にキスした。




「……なんで、もう一回キスするの……」


「オレがしたかったから」


「……クズ」


「そんなクズを、おまえは好きなんだろ?」


「……バカじゃないの。それはこっちのセリフだから……」




そうやってツンツンしてるけど、素直じゃないと分かっているので、そんなところでさえ、愛おしいとおもってしまう。
……ありがとう、おまえのこと、本気で好き。



愛おしいっていうのは、こういうことを言うんだな。
おまえだから、そう思ってるんだからな?



嫉妬してることも、オレは嬉しい。
彩音の、新しい一面を見れている気がするから。